1955年・パン屋
ここは何処なのか、分かりませんが、1955年の街角風景です。パン食が国の施策として、給食にも普及し始めた頃で、私もパンの給食は脱脂粉乳を除けば、一番の楽しみでした。吉祥寺の学校の五日市街道を隔てたところに、父兄が営むパン屋さんがあって、たしかこのような雰囲気の店だったように記憶しています。当時はラスクが人気で、まだ買い食いなど出来ませんでしたから、早く高校生になって、食べたいものだ・・・などと密かに考えていた頃です。
この写真を見ると、コッペパンにジャム・ピーナッツバターを塗ってくれる、当時のパン屋さんの平均的な様子ですが、下に張ってある映画ポスターにはディズニーの「砂漠は生きている」、ヒッチコックの「裏窓」から東映の「百面童子」など、映画の全盛期の様子がこの決して美しくないちらしからも窺えます。
ところで、真中のお兄さんのズボンの裾上げが気になりますが、当時はこの恰好がちょっとした流行だったのでしょうか、あるいは、職業柄のいでたちなのか・・・、コートの長さも決まっていて、ずいぶん周りから浮いた存在の洒落男であったに違いなさそうですね・・・。
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