暗闇の箱根道
広重の箱根といえば定番の富嶽三十六景の絶景ものがありますが、こちらはそれらとうって変わった、夜道の危ない箱根東海道であります。
広重はかなりの崖オタクではなかろうか・・・、などと思うほど、全国の崖すれすれを歩く旅人を描いていますが、この作品も箱根峠の険しさと谷底の深さがが夜道のスリリングさを伴って、ゾクッとさせるほど、納涼気分がいっぱいです。よほどの急勾配なのか、旅人は篭を降り、徒歩で上っているように観えます。
道に点在する石は却って危険ではないか・・・、などと思われる方々も多いでしょうが、現在遺されている旧・東海道の石畳を観ると、この絵に納得します。ここを草鞋などで上っていったのですから、いやはやなんとも・・・、でありますね。さらにこの先、盗人などが忍んでそうなことさえも邪推してしまう傑作です。
話は飛躍して、「唱歌・箱根八里」に関わる話です。 http://www.worldfolksong.com/songbook/japan/hakone_hachiri.htm
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