佳き時代の設計事務所
蛍光灯・電話・塗装された木製机・設計図などなど・・・、1950年代初頭のアメリカの造船設計事務所の忙しい有様と同時に、この時代の設計事務所の空気が見てとれます。
パティエーションによって区分けされたオフィスが大多数を占める今日の虚無な気配とは違い、経済の右肩上がりを追風に、作れば売れる、注文にキャンセルなし・・・、といった嬉しい悲鳴さえ聞こえるようなこの会社ですが、設計部署はごらんのような静けさですね。とくに、蛍光灯の姿が妙にインテリジェンスを後押ししているようで、その並び方は縦横が交差していて、このレイアウトなどは、日本では考えられない何か特別なノウハウによって決定されたかも知れませんね。
電話でクライアントなのか、工場担当者なのか・・・、やりとりしてますが、メールと違い、相手の気持ちを電話の声で掴む訓練も日常茶飯事でしたから、紙に書かれた企業戦略十か条などとは別に、担当者個々個人の相手心理を読み取る能力も相当なレベルで要求され、大学などで勉強したこととは段違いの、毎日がスリリングなできごとの繰り返しであったようです。
皆さんお元気であれば、100歳前後でしょうか・・・。
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