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2011年6月21日 (火)

1949年 信州上田 木村伊兵衛

24 農業が信州の基幹産業であった頃の写真で、撮影は木村伊兵衛さんです。木村伊兵衛さんの撮影はライカ名人と呼ばれるほど、早撮りの名手で、対象の全体像を俯瞰し、瞬時に主役と脇役を分解し、写した一枚は木村さんの予感どおりになっているという逸話の持主です。

父とも戦前から交流があって、昭和30年代には、銀座・ピルゼンで同時代の画家・建築家・詩人などと集まっては、閑談・雑談・放談に明け暮れていました。後年、ピルゼンのあった交詢社ビルの秀山荘でアルバイトをしていると、裏手のトイレで用を足しながら、手際よくフィルム交換をしていた木村さんのうつむき加減の格好を思い出しました。

この写真は農家の手伝いというよりも、子供の生活の一環に取り込まれていた農作業を楽しんでいる屈託のない姿が、頼もしいですね。明るい笑顔は何時の時代でも一番の宝ですが、今では、彼等と同じ年の子供の明るい笑顔が激減しているように思うのは、私だけでしょうか。

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