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2011年6月 9日 (木)

広重 木曾街道六拾九次内 須原の夕立

Photo 木曾谷を縦断する中山道を景色を観ながら歩いていると、突然、谷が漆黒のような黒さとなって、強烈な雨に見舞われている様子が、単純な画面ながら伝わってきます。

木曾街道のシリーズは、明るい東海道の観光振興ポスター的仕上がりとは反転して、木曾の山々の間を縫っていく街道を旅する旅情感に溢れています。東海道シリーズでは登場しないシルエットで表現されることも多く、画面内のテーマ性を引き出すような趣きになってます。このシルエットの黒色もおそらく藍色を混ぜたような色味のような深みがあって、単純な影絵のようでいて、職人技は複雑技法の満載なのかも知れません。

雨に濡れまいと駆け込む農民の脚は、アスリートも顔負けするほどの絞られ様ですし、背を低くして駆け込んで来る様子から、この雨の強さと痛さが分かります。粗食で育った信州の働き者の姿が、ちらっと感じとることも出来て、リアリズムも盛り込まれています。

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