旧・箱根寮 1955
初めて学園の箱根寮に夏の学校で出かけ、寮の北側の丘を登って見える芦ノ湖のを含む展望の素晴らしさに仰天してしまいました。
芦ノ湖半にあるその寮は、戦前からの木造の質素な建物で、南北はガラス戸と雨戸の枚数が多く、それらを開閉するのも一仕事でした。当番など決めず、『自主的に率先して行動することを良し』とした伝統校風を重んじていた時代でしたから、起床から就寝まで、大まかな日直は決められたものの、作業などは気付いた者が粛々として始末してました。
今は、乗風台と呼んでいたこの丘も立派な建物が建ってしまい、英国・湖水地方に最も近い景観と言われた環境も、この建物が邪魔しています。
1955年・夏の学校には初めて『マジックインク』を持参して、目の前に展開するパノラマを無視して自由奔放に夕方の様子を描いています。このインクの臭いは強烈でしたが屋外ですと臭いも飛んでいき、室内で窒息しそうなほどの思いもせず、快適に描ききりました。
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