1970年・ヒット家具
1960年代後半から1978年頃にかけて、伊勢丹はオリジナル家具開発に力を入れ、商品研究所(インダストリアルデザイン研究室)のコンセプトとデザインを差別化商品の錦の御旗として強化していました。時代は週休二日制が浸透しはじめの頃でしたが、余暇を遊ぶだけでなく、お勉強もしなければ取り残されるサラリーマンの宿命をテーマに生み出されたヒット商品が、これです。
この商品は「、コーナーデスク」と呼ばれ、たとえ限られたスペースであっても、自分の書斎を持ちたいというささやかなサラリーマンの願望をカタチとしたものです。1970年に発売と同時に、洒落た新聞広告の力もあって、週末は、御約上済みの赤いシールがこの机の角から床まで垂れ下がるほどの人気で、あっという間に、コピー商品が出回っていきましたが、10年近くヒットし続けたロングセラー商品です。
小売業をバックボーンにもちながらの商品開発は宣伝媒体とリンクし、時代のトレンドを伊勢丹の看板であるファッション以外にも発信し、この広告も地味ながら、ライトパブリシティのセンスと職人技がヘッドコピーや決め細やかな椅子の影に表れています。
自ら時代潮流を読み取り企画し、デザインし、販売現場と宣伝部と一体になり繋げることのできた、佳き時代の記録の新聞広告です。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。


コメント