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2011年7月21日 (木)

広重・隅田川 橋場の渡し

Photo 白鬚の渡しとも呼ばれ、隅田川で、最も古い渡し場として知られた橋場の渡しの版画です。左から煙が立ち上がっているのは今戸焼きという玩具・瓦を焼いている最中の様子で、この煙の表現は度々名所江戸百景に登場し、空間構成に意外性を採りこんでいます。ちょっと観た感じでは和紙を引き裂いたような持ち味ですが、広重独特の渋いセンスに、いつも感心するのです。この作品も年代によって趣きがかなり異なり、東京藝術大学が所有する作品には都鳥や船のぼかしがなく、空に見える藍色・浅黄色も消えていて、まったくスコーンとしています。この違いを見つけるのも浮世絵愛好家の愉しみなのでしょうが、私はただただ、ほんわかとした春気分に浸りたいだけなのです。桜が満開なのは水神の森と思われますが、桜を控えめに表した珍しい作品です。

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