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2011年8月 9日 (火)

広重・浜松の一服。

41833 天保4年(1833)に描かれた広重の一枚、浜松の光景です。北斎と較べると町民などの顔の表情も漫画的な要素が強く、思わず笑ってしまう瞬間を捉えているので、版画の芸術性うんぬんよりは、その時代考証と風俗感がたまらないのであります。

暖をとる人々の中心に焚き火の煙が上がり、画面を分断するかわりに木立をぐっと際立たせています。このあたりの構成主義な感覚と重力配分は北斎も達人的でありますが、広重の方がちょっとヌケた感じがカジュアルモダンで、現代マンガの『吹き出し』にでも繋がっていったのでしょうか。

遠景の平凡な光景も画面の分断によって異時同図のように思えてしまうなど、いくらでも深読みできる楽しみがありますから、記憶力の劣化が気になる諸氏には、頭の体操にも好都合な、『広重』であります。

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