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2011年9月21日 (水)

デュフィーの肖像写真

Dufy1932 ひたすら楽しく、明るく、美しく描き続け、藝術至上主義者からは嫌われたデュフィーのニースアトリエでの写真です。

この国ではアーティストはだらしなさが売りというところがあり、その観念は一般にも浸透してしまった感がありますが、このデュフィーのスタイリッシュな風貌にはそんな風潮を笑い飛ばすかのごとく、スノビッシュな洒落者そのものであります。

日本の洋画家ですと東郷青児さんがかなりの洒落者であったことは間違いなく、同じ久我山に住んでいた私は小さい頃から東郷さんのアトリエを見ながら学校への行き帰りを繰り返してたので、その洒落っぷりの印象がいまだに焼きついています。

さて、デュフィーの明るいアトリエからはコートダジュールの眩い光景が目の前に展開していたのですから、毎日、朝起きてから気分の良い一日を過ごしていたのでしょう。デュフィーの人気がいまだに強いのは、彼の描く画題のポピュラー感覚とシンプルな色彩だったからで、同じコートダジュールに住んでいた多くの画家たちは結局、デュフィーの画趣さえも超えることが出来ずじまいだったのですよ・・・。

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