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2011年9月24日 (土)

床屋に行っていた頃、おなじことをあの人も。

1955_5

今から50年以上前、杉並区久我山に住んでいた頃、駅前に一軒しかなかった『大川理髪店』に父と連れ立って散髪に行きました。しかし、この店主の顔立ちがごつくて眼も鋭く、顔を合わせるのがイマイチな気分で出かけるのでしたが、順番が来て椅子に座るとそれまでとはうって変わりニッコリと笑ってくれるので不安な気分は消し飛んでしまうのでした。

早速、真っ白なシーツがかけられると、それまでの現実世界から一瞬にして、純白の不思議な世界へと連れて行かれたような気分になるのでした。いかつい顔にしては丁寧なはさみさばきがスピーディで、瞬く間に頭のてっぺをシャリシャリ、額の上を真一文字にシャキッと刈り込まれ、気が付くと白布は黒髪が木立のように乱舞しているのです・・・。

いやあ、ビックリしました。おなじイメージを、あの谷内六郎さんも抱いていたとは・・・。

1955年の谷内六郎さんの水彩画『床屋』です。谷内さんはシュールな絵も得意で、日常生活に潜んでいるちょっとしたできごとを、谷内さんならではの紡ぎ方で観る者を惹き込みます。

やがて10年後の1960年代中頃には、大川理髪店も当時の先端装置であった折りたたみ式洗面台が目の前に登場し、鏡と自分との間にあった散髪用具や整髪料の並べられた台も消えてしまい、目の前が何となくノッペラボーになってしまったような記憶があります。

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