愛宕山からの絶景
この開放感には、誇張しすぎでは・・・、などと疑うほど驚きますが、実際も殆ど変らなかったようです。明治初期の愛宕山は東京湾からの風通しのよい絶景スポットだったでしょうから、あの厳しい階段を上って見渡せる360度の絶景は、人気が高かったそうです。
遠くの水平線からは早朝の朝日も気持ちよく拝め、その後光もありがたい輝きを放っていたに違いないのです。
井上安治らしい画趣は、平凡な中にも幕末から明治となり風俗もすっかり変った目まぐるしさが滲みでています。
尚、この版画よりも少し後の1904年に海軍兵学校の気球から撮影した写真を重ねると、いっそう臨場感がありますね。因みにこの写真の左手奥の欝蒼とした山が愛宕山です。
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