2010年5月12日 (水)

軽快で洒落ている・・・。

Rimg24566 1963年4月、イギリスのトラック競技ですが、自転車は Alex Moulton 博士が創造したMoulton Bicycleです。http://www.dynavector.co.jp/moulton/  http://landship.sub.jp/stocktaking/archives/000061.html小径車輪の自転車と選手のプロポーションが絶対といえるほどのグッドバランスですね。

選手のカスク(ヘッドギアー)といい 、ユニフォームのミニマリズムといい、もちろん、自転車のシンプリシティーといい、この時代が一番自転車に乗る人と道具のバランスが美しかったのかも知れませんね。

最近の自転車ウエアーや身につける用品の類の、過剰で不思議でアバンギャルドな滑稽感覚を見ているので、却って、新鮮さが鮮烈であります。しかし、このままスピードを増していって接触でもしようものなら、と空想すれば、全身打撲か擦り傷も半端でなさそうですから、ぞくぞくっとしてしまいますが・・・。

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2010年3月28日 (日)

休むために走る、銀輪徘走の誘惑。

Lrtr 陽射しの強烈な日には、わざわざ自転車で徘走する根性も失せ、のんびりと木陰で杉浦茂の「猿飛佐助」を見ていると、これはこれで、洒落た時間の過ごし方では・・・、などと思ってしまうのですが、ふと見上げた天空に西の方面からフィルター役の雲などがまばらに登場し出せば、銀輪快走の爽快感が誘惑し始め、さっと着替えて自転車に飛び乗る・・・などと、年も考えず、相も変らぬノーテンキな性格であります。

まだまだ自転車には肌寒い日々が続きますが、早春の薫りはどこからともなく届きはじめ、手近かな多摩川や目黒界隈の山坂でも、桜の芽生えが一気に始まり、場所によっては五分咲きもあるほどです。こんな時には洒落たオープンカフェ・・・、例えば銀座WESTのようなシンプルな白いテーブルクロスの設えのカフェで桜を一日中眺めていたい・・・などと夢想しがちですが、自転車乗りの格好では冷たい目線を浴びるでしょうからパスせざるを得ません。しかし、低価格でありながらそこそこの軽食メニューのあるカジュアルカフェも登場しているわけですから、時代は案外と便利で快適な方向にシフトしているのです。

さて、フランクパターソンさんの挿絵のようなロケーションに出くわすことなどあり得ませんが、思わず休んでしまいたくなる景観と建物が作為なしに自然体でおさまっている場所は、今でもどこかに在るに違いないと妄想しているからこそ、銀輪徘走を続けられているのかも知れません・・・。

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2010年3月16日 (火)

涼風にしばし寛ぐ。

Sourtg 春の自転車徘走ほど快適なものはなく、偶然通りかかった知らぬ場所が思いもよらぬ静けさがあれば最高なのですが、昨今はそのような場所が存在することさえ難しいのが現実のようです。

私は運よく昭和30年代半ばの、まだ里山ばかりあった多摩丘陵を自転車で駆け巡っていたことがあり、その素晴らしさがいまだに残像として後を引いていて、その後の、醜い乱開発によって失っていった風景はもう元に戻らないわけですから、今から思えば、貴重な体で覚えた体験をさせてもらったと思っています。

このフランクパターソン氏の挿絵のような素晴らしい環境は望むべくもないのですが、イギリスがクラブマンという(日本でいえばランドナー)スポーツ・ツーリングが盛んな理由が、この挿絵一枚で分かります。ナショナルトラスト運動をはじめ、地球の奇跡と惠みがもたらした、圧倒的な美しい景観が人間の情緒に与える影響の大きさをイギリスは良くわかっているのですから・・・。

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2009年8月24日 (月)

氷の柱を登る!

Petzl_20060302 クライマーに憧れている人というのは、それほど多いわけではないでしょうが、海外のクライマーの写真を見ていると、その舞台のスケールがが日本とは段違いであることが分かり、人口もそれなりに居るということに納得です。

それでも岩登りならいざ知らず、こんな氷の壁を登る神経は尋常でないだけに、やはり、皆さん普通ではないようであります。

私など、この氷の壁が突然剥がれたら、どうなるの・・・、などと尻込みしてしまいそうです。夏の清涼感に浸るのにはこの上ないロケーションでありますが、本人よりも、見ている者の方が、冷や汗をかきそうです。

この岩から染み出た水が溜まって、まるで鍾乳洞のような、柱を形成してますが、昼間はこのように光を浴びているわけでもあり、何ともはや・・・であります。

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2008年10月18日 (土)

荒ぶるアラカン(アラウンド還暦)

Rimg13190 Rimg13166 Rimg13193 Rimg13203 アラサー・アラフォーなどとマスコミが30歳・40歳の上下世代を含めて呼んでますから、それでは還暦の上下世代は何と呼べば良いのか・・・、などと考えましたが、やはり歩調を合わせ、アラウンド還暦をまとめて、アラカン世代と勝手に決めてしまいました。この世代、人数の多さに比例して、趣味の多様化も半端でないですし、元気・冒険心も格差があって、その状況を一番実感するのが同窓会であります。

さて、ちょっと遅くなりましたが、12日の日曜日、深沢にあるプロバイクショップ・BIKE&HIKEが主催する宮ケ瀬湖往復100キロ以上のツーリングに参加しました。当日7時半に二子玉川・二子橋川崎側に集合、総勢40人という大集団にいささか圧倒されましたし、ぎんぎんのスピード指向のグループも参加され、果たしてクロモリのやや街乗り系の私の自転車でどこまで付き合えるか、疑心暗鬼でありました。この日は絶好のツーリング日和で、徐々に陽射しも強くなり、快適な気分満点でありましたが、聖蹟桜ヶ丘の手前の厳しい上り坂には、ギア比の関係もあり、ほとんど喘ぎっぱなしでありました。悔しいことに、女性のサイクリストに抜かれること複数で、以前であれば、気合を入れて追いかけたのでしょうが、無理をすることの危なさを弁えている年でもありますから、ゆっくりと抜かれていっても動じなくなりました。普段はソロでの走行が主ですから自由に休憩を取りますが、この日は40人を経験・実力別のフィルターを通し4グループに分け走行しましたから、バラバラにならぬよう休憩場所も事前に確認済みで、楽しい遠足気分も満喫です。

宮ケ瀬湖を目の前にして、又、厳しい上り坂が続き、さすがに、ちょっとバテ気味となり、若い諸君に抜かれつつ、何とか最後尾のグループで到着しました。昔、来た時はこれほどきついとは思いませんが、既に還暦を過ぎた身・・・、少々哀しいものがあります。

全員が予約してあった蕎麦屋に集合。一人ひとりの自己紹介を聞いていると、アラカン世代がちらほらしているのに気付き、少し安堵しましたが、この皆さん、半端なパワーの持主でなく、例えば上の写真で赤のジャージを着ている松原さんは、年間18,000キロ以上走破するパワーですし、そのほかの方も、私とは違う世界の長距離マニアの皆さんです。

この日、朝7時半からスタートし、二子橋に戻ったのが午後4時半という大走行でしたから、しばらく筋肉痛で悩まされ、ストレッチも普段以上の時間を掛けましたが、三日間は身体が自由にならず、普段の自転車走行の生半可さを痛感しました。

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2008年7月25日 (金)

ポールスミスも走っていた!。

02 201 私が高校生の頃といえば、1963年から1965年あたりですが、毎週末、天気に問題なければ東京郊外を自転車で走り回っていましたが、丁度同じ頃、ロンドン郊外をひとりの男が、やはり自転車の魔力に引き込まれて、走りまくっていました。後にファッションビジネスを成功に導いたサー・ポール・スミス http://www.paulsmith.co.jp/ です。

この写真を見ても、私の乗っていたロードレーサーと全くお揃い状態で、各ディテールの収まりなどは1960年代のテーストに溢れ懐かしさで嬉しい限りです。

今や、ハイテク化してしまった競技用自転車ですが、この頃はまだカスタムメードとしてフレームを技巧的に細工する職人技の蝋付け溶接に、グレードの全てがかかっていました。最近はハイテク化の反作用で、このようなクロモリ系の自転車を愛する方々が、特に若い方を中心に増えているそうですから、自転車の美しさが最もよく表れる細身のロードレーサーを愛して止まない私世代としては、喝采ものであります。

まあ、こんな写真一枚を眺めているだけでも、学校から帰ると先ずは自転車磨きに始まり、夕食時間まで一つ一つの部分を食い入るように見つめていた、45年前のワンシーンが蘇ってきます。

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2008年5月26日 (月)

英国的自転車三昧

6457 英国の紳士の皆様が週末にでも集まって、これから近郊を散策するのでしょうか。良い絵柄ですがこれもFrank Pattersonさんの筆によるものです。イギリスはさほど経済立国でもないのに、一人ひとりの個人的生活にゆとりと遊びがあって、楽しむために生活しているというスタンスが小気味良く、ご同輩にも英国に移住したいという方々が何故か多いのです。

さて、クラブマン・レースという快走自転車のカテゴリーは英国で誕生したのですが、それもこのような美しい場所と趣味をいつにする仲間があってこそで、日本でもスポーツ自転車の開拓者・鳥山新一さん等がまだ日本の原風景が残っていた1950年代に、美しい景観を舞台に、このカテゴリーを優雅に楽しんでいたようです。今では景観の荒廃はもちろんのこと、自動車の加速度的増加によって、日本でこの愉しみは消滅してしまい、余程の趣味的エンスーのお方でない限り、目に触れることもなくなりました。

そんなわけですが、今の東京に限れば、なまじっか郊外よりも都心の尾根道の名残を快走する方が時代推移も愉しめ、時代考証という趣味的側面からも洒落ていると気付いてから、週末は専ら戦前の山の手を中心に、ちょっと早起きをして都心のヒルクライムを楽しんでいるわけであります。

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2008年4月21日 (月)

向風も味方なり!

Vxzuiixt 朝から風が強いと、予定していたツーリングを楽しむ意欲も萎えて、やる気縮小に陥ってしまいます。

これまで45年ほど飽きもせずに自転車を乗ってきて、嫌になるほどの向風に遭遇したのは、意外と東京都心の晴海埠頭近辺でした。

まだ自転車が楽しくてしようのない高校生の頃、春になってやっと自転車に快適そうな日を選んで出かけたのですが、所謂、春一番の季節でもあり、築地近辺はイエロー・オーカーのような濁黄色の空となり、風も強くおまけに砂の粒子が眼に入り、まっすぐ前を見て走ることも間々ならず、しんどい思いでありました。それでも若い勢いに乗って晴海から豊洲方面を駆け抜け、へとへとになって、永大通りを日本橋方面に向かいました。この辺りも海風の強さをまともに受ける場所ですから、ビルの谷間の問屋街を抜けながら、一目散で自宅のあった久我山に戻ったのでした。それ以来、自転車にはサングラスが紫外線よけ以外にも、埃や虫が眼に入るのを防ぐことに必要なことを知り、忘れないようにしました。

今更何を・・・と思われるでしょうが、自転車を楽しむのに大敵なのは、気温や湿度もありますが、何といっても向風が・・・なのであります・・・。

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2008年4月11日 (金)

自転車徘徊・谷中 上野

Photo_3 1956 5月3日の筑波8時間耐久自転車レースに向けて、何とアロマ業界の雄、株式会社ニールズヤード・レメディーズ http://www.nealsyard.co.jp/ が総勢6名の選手をノミネートして出場することとなりました。一昨年より梶原社長が自転車にすっかりのめりこんで以来、この構想はあったものの、こんなに直ぐ、実行されるとは・・・、いやはや・・・であります。

そのあおりをくったというか、社長命令に従ったのか、たいへんなのがレースの監督、常務・井口明氏ですが、普段からランニングなどのトレーニングを怠らず、鍛えられた無駄の無い体形から観て、あっという間に自転車ライディングフォームを会得されんこと、間違いなしです。

先週、ロンドンに移住された梶原さんから譲り受けたフルカーボンのPINARELLOの自転車で、皇居から少し脚を伸ばし、神田・本郷・谷中・上野の山あり谷ありのショートコースをご案内して、東京都心に遺された江戸情緒も一緒に味わうことが出来ました。どうやら京都ご出身の井口さんは、深川・富岡八幡界隈にお住いということからも推測して、仕事内容とは相反する、渋い世界がお好きなようであります。

さて、上の写真は、言問通り・上野桜木信号脇にある、移築された旧吉田屋酒店で、現在は上野・谷中・日暮里界隈の観光振興の基地・「下町風俗資料館付設展示場」となっています。かたや下の写真は、その吉田屋酒店が旧谷中茶屋町にあった頃の写真で、立派な江戸商家の姿を佇ませています。

ここ「下町風俗資料館付設展示場」は、一服するのに具合のよいロケーションにあり、特に、早朝の一休みに絶好なスポットですが、中は明治・大正・昭和の商いに関わる物品が展示されているものの、あまりの整然とした感じがリアリティを欠き、まるで、浅草橋の店舗装飾店のような趣きとなっています。

この前の信号を芸大方向に向かえば、そこは上野の尾根道。朝の新鮮な空気に満ちた中、スピードを上げて疾走すると、開放的な空間がパノラマとして展開します。

こと左様に、早朝時間の優雅な過ごし方こそ、自転車徘徊の真骨頂なのであります。

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2008年3月 1日 (土)

とある、四谷の自転車屋さん

Rimg7022 Rimg7018 Rimg7026 Rimg7029 スポーツ用自転車の店はこの3年の間に、東京都心でも増え続けていますが、殆どの店は自転車好きの店主が始めた類ばかりですから、どうしてもハード中心になり勝ちで、店内の導線から品揃え・その店の特長を出すことには全くの素人ばかりが多く、主となる自転車でさえも何でも置いてある・・・というのが実態であります。

そんなご時勢の中、この PSYCRITHM http://www.psycrithm.com/というやや拘ったショップ名の店は、偶然にも四谷三丁目を曙橋方面に向かった際に見つけたスポットです。入口は狭いのですが、中に入るときちんと整理・整頓された商品群のゾーニングが明快で、たいへん選び易く構成されています。他店ではお座なりになりがちな小物も勿論整理され、ブランドを絞り込んでありますから、迷わず安心して選ぶことが出来ます。一番感心したのは自転車の展開が床置きから壁掛けに至るまで流れが分断されずに、比較検討出来やすい点でしょうか・・・。

都心の絶妙なロケーションにあるこの店は、まもなく衣料も充実させるようですから、洒落っ気のあるサイクリストは目が離せませんし、何よりも同業他店の皆さんに品揃えの鑑として、ご覧いただきたい一押しのお店です。

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